虫歯になったら「削って詰める」はもう古い?当院が「削らない虫歯治療」を目指す理由
突然ですが、皆さんは「虫歯になったら、歯医者さんで削って詰めてもらえば治る」と思っていませんか? 実は、最新の歯科医療の考え方では、「削って詰めるだけでは虫歯を治療したことにはならない」のです。
今回は、当院が力を入れている、最新のデータと考え方に基づいた「削らない虫歯治療」について分かりやすくお話しします。
🚗 車の事故に例えてみましょう
なぜ「削って詰める」だけではダメなのでしょうか。車の事故を想像してみてください。
事故で壊れた車をキレイに修理して走れる状態になったとしても、運転の仕方や車のメンテナンス方法が悪ければ、またすぐに事故を起こして廃車になってしまうかもしれません。

虫歯の治療もこれと全く同じです。
歯に穴が開いてしまった原因(日々の生活習慣など)を改善しないまま、削って銀歯やプラスチックで穴を塞ぐだけでは、遅かれ早かれまた同じところで虫歯が再発してしまいます。私たちは「失敗の繰り返し」を防ぎ、皆さんの歯を健康に保つことを目指しています。
🔬 虫歯は「感染症」から「環境の変化」へ

かつて、虫歯は特定の「虫歯菌がうつる感染症」だと考えられていました。 しかし現在では、多くの研究により、虫歯は特定の細菌によるものではなく、様々な細菌が関わり合いながら多因子によって起こる「お口の中の環境の変化」が原因であると考えられています(生態学的プラーク説)。
お口の中には元々たくさんの細菌が住んでいますが、頻繁に甘いものを食べたりすることで酸がたくさん作られ、お口の中が酸性に傾くと、酸に強い細菌ばかりが生き残るようになり、虫歯が進行してしまうのです。
歯の「穴(う窩)」と「虫歯(う蝕)」は違う?
現在の考え方では、以下の2つを分けて考えます。
虫歯のプロセス(う蝕):歯の成分が溶け出す「脱灰」と、元に戻る「再石灰化」のバランスが崩れ、歯が溶け続けている状態。
結果としての穴(う窩):そのプロセスが進んだ結果、歯が壊れて実質的に穴が開いた状態。

当院の治療の基盤は、結果である「穴」を削る前に、まずは「歯が溶け続けるプロセス」をコントロールする『削らない治療』を第一に行うことです。
🛡️ 当院の「削らない治療」とは?

「削らない治療」とは、痛いからと放置することではありません。虫歯になってしまった本当の原因を患者さんと一緒に探し出し、改善していく治療です。
当院では、最新のエビデンス(科学的根拠)に基づき、以下の「5つの因子」から患者さん一人ひとりの虫歯の原因を特定します。
バイオフィルム(歯磨き):正しい歯磨きの方法
フッ化物:歯を強くするフッ化物配合歯磨き剤の効果的な使い方
糖:おやつや飲み物の摂り方・回数
酸:歯を直接溶かしてしまう酸っぱい食べ物や飲み物への対策
ドライマウス:唾液の減少に対するケア
歯科医師と歯科衛生士が、これらを極力シンプルなご提案にし、患者さん自身が毎日の生活の中で無理なく改善(行動変容)できるよう全力でサポートいたします。
生涯、自分の歯で食べるために

従来の「削る治療」には歯科医師の技術が必要でしたが、「削らない治療」の主役は患者さんご自身です。
もちろん、すでに大きな穴が開いてしまっている場合は最小限削る必要はありますが、まずは「原因を解決する」ことが何よりも大切です。 「何度も虫歯を繰り返したくない」「一生自分の歯で食事を楽しみたい」という方は、ぜひ当院で一緒に「新しい虫歯予防」を始めてみませんか?
2026年05月07日 00:10


